やさしい介護学

12年間の介護職体験談と今伝えたいことを思いのままに綴ります。

12年にわたって受けてきた暴力!

介護現場って、暴力は当たり前?

 介護の仕事に携わって12年以上が経ちましたが、振り返ってみると、ま~、色々な形で、利用者から暴力を受けてきました。一時期は、毎日のように受けた暴力によって、両腕にあざや引っ搔き傷が絶えないこともありました。

 

 殴る、蹴る、叩く、つねる、引っ搔く、髪の毛を引っ張る、物を投げる・・・思いつくだけで、これぐらいはか~るく出てきました(笑)!それと同時に、利用者さんの顔やその時の表情、暴言などもセットになって、記憶しているものです。

 

 もちろん、暴力の程度が、大きかったり小さかったり、軽かったり重かったりと様々です。小さくて軽いものは、猫パンチ程度ですが、大きくて重いと、労災認定を受けるほどの重症な案件まであります。

 

その1: 右フックの得意なおばあちゃん!

 介護職を始めて間もない頃、初めて暴力を受けたのは、長谷部さん(仮名)という、90代の元教師のおばあちゃんからでした。

 

 左手に拘縮があり、かろうじて右手だけが使え、移動は車椅子を使用していました。その長谷部さんの特徴が、【どあほ~】と言って、右フックを繰り出すのです(笑)。

 

 スタッフは、普通に介助を行っているのですが、機嫌が悪い時や、気に障ることがあれば、【どあほ~】という叫び声と共に、右フックが炸裂します(笑)!猫パンチみたいな右フックなので、慣れればすぐに避けられますが、慣れない頃はよく振り切った右フックを顔面に食らっていました(笑)!

 

 僕は眼鏡をかけているので、まともに食らうと眼鏡が吹っ飛ぶですね!吹っ飛ぶだけならまだましですが、目に食い込んだり、顔に引っかかったりして、本当に危ない経験をしました。眼鏡も一度、折れ曲がって、破損しましたしね・・・( ;∀;)

 

その2: 紳士だけど・・・!

 次に、青田さん(仮名)という、普段はやさしくて、言葉づかいも美しく、見た目も普通で、どこから見ても紳士に見える男性利用者さんですが、殴るんです(笑)!

 

 例えば、足が不自由なため、靴を履かせている時、

 

【ごつん!不意に後頭部を強打!】

 

:「痛たたた!青田さん、何するんですか!殴らないでください!」

 

青田さん:「すいません!本当にすいません!もうしませんから!」

 

:(なおも靴を履かせていると、ごっつ~ん、後頭部を強打!)

「痛つつつつつた~!!!青田さん、まじでやめてください!」

 

青田さん:「本当にすいません。もう絶対にしませんから!」

 

:(さらに靴を履かせつつ、青田さんの様子をチラ見していると、大きく右手を振りおろす様子が見えたため、左手でキャッチ(笑)!)

「青田さん、いい加減にしてください!」

 

という具合で、2発、後頭部にげんこつを食らいました(笑)!

 

 この方は、認知症で、何故か靴を履かせるときにスタッフの後頭部を見ると、殴りたい衝動に駆られるようです。それ以降、少し距離を置いて、後頭部を見せないように介助するようにすると、被害にあわなくなりました。

 

 同じような方に、髪の毛を引っ張る女性の利用者さんがいました。自分の目線より下に頭があると、特に理由もなく、髪の毛を引っ張ります。スタッフの他に、他の利用者に対しても、容赦なく髪の毛を引っ張ります。しかも、一度つかんだら離しません。痛いのなんの!これには参りました!

 

その3: 労災認定に及んだ例

 同じフロアで勤務していたスタッフの例を紹介します。

 

 三田さん(仮名)という、80代認知症の女性の方がおられ、普段ははとても穏やかなのですが、ある時突然、まるで不穏のスイッチが入ったかのように、叫んだり、暴言を吐いたり、暴力に及ぶことがあるという、変わった特徴のある方でした。

 

 そんなある日、女性スタッフが、お風呂の準備ができ、浴室へ案内しようと車椅子へ移乗介助しようとした際、不穏のスイッチが入り、女性スタッフの腕をつかみ、爪を立て、思いっ切り引っ搔いて、暴れました。

 

 なおも暴れながら引っ搔く行為が続いたため、他の女性スタッフが仲介に入ろうとすると、同じ様に引っ搔かれ、2人の女性の腕は出血するほどの掻き傷ができていました。よっぽど力を入れて引っ搔いたからでしょか?三田さんの爪の周りにも出血が確認されました。

 

 ここで問題になったことが、三田さんは【C型肝炎】の持病を持っていたのです。

 

 C型肝炎ウイルスは、空気感染や経口感染で発症しませんが、感染者の血液が、他の人の血液の中に入ることで感染します。

 

  そこで、上司に相談したところ、【労災認定】してもらおうか?という話になりました。

 

 労災とは、【労働災害】の略で、仕事中や通勤の途中で怪我をしたり、障害状態になったり、死亡したり、また仕事が原因で病気になったりする災害のことで、労災保険から、保険給付を行う制度です。

 

 この場合はもちろん、仕事中ですし、甚大な健康被害が予想されることもあり、労災にて検査を行うことになりました。

 

 検査結果は、幸い【陰性】だったので、スタッフ一同、胸をなでおろしました。

 

法的には、問題ないの?

 残念ながら、利用者から暴力を受けても、利用者を罰することはできないようです。

 

 ドクターに相談しても、精神安定剤を処方する程度が関の山です。

 

 なので、自分の身は自分で守れということでしょうか?


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