やさしい介護学

12年間の介護職体験談と今伝えたいことを思いのままに綴ります。

服薬介助と口腔ケア

     食後のお薬

 食事が終わる頃になると、看護師が昼食後のお薬を服薬介助するために、各病室を順番に回っていました。飲み込みに障害がない方は、そのまま錠剤や粉薬を渡して飲んでもらっていましたが、飲み込みに障害のある方は、前もって錠剤を粉砕し、コップの中にトロミ剤入りのとろっとろのお水に混ぜて、服薬の介助をしていました。

 

 お薬にも色んな種類があるようで、粉薬、液体の薬、カプセルの薬、張り薬、吸入の薬、漢方薬、点眼薬などがあり、それを食前薬や食後薬に分けて飲む方もいました。

 

 当然、病気になったりや普通に生活できなくなってしまった結果の入院であり、その病気を治したり、悪化しないためにお薬が必要であることは理解できるのですが、患者さん一人ひとりの薬の量がものすごく多いことにびっくりしてしまいました。

 

 多い方は、1回の服薬で数種類のお薬を、10錠以上飲んでいる方も珍しくありません。その量を朝、昼、晩、と寝る前に服薬するのです。何に効く薬なのか?何のために飲んでいるのか疑問に思ったので、すこしづつ調べていくと、ま~色んな病名に効くとか悪化を防ぐという薬が存在しました。

 

 今、頭に浮かんだだけでも、血圧を上げる薬、下げる薬。痙攣を抑えたり予防する薬。便秘にならないよう、お通じを良くする薬。腸内環境を調える薬。向精神薬躁うつ病)。糖尿病の薬。認知症の薬。痛み止めの薬。血液をサラサラにする薬。抗生薬。睡眠薬・・・と、本当にどんどん出てきます。

 

 その他にも、シップや塗り薬もあります。このような薬を複数飲んだり、付けたり、貼ったりしたら、逆に不健康じゃ~?副作用大丈夫?と、思ってしまいます。僕なら飲んでも風邪薬くらいなものなので、信じられない光景でした。

     口腔ケア

 看護師の服薬介助が終わると、食後の口腔ケアをします。この日も、先輩介護士に教えてもらいながら、実施することになりました。一般的には、洗面台で歯磨き後うがいをしますが、ここは病院の介護病棟、小さな洗面台はありますが、専用の洗面台はありません。

 

 コップが2つ用意してあり、一方はお水、もう一方には水で薄めたイソジン液が入っています。食事を済ませたそのテーブルで、イソジン液を付けた歯ブラシで歯を磨き、水でうがいをします。うがい後の水は、ガーグルベースという、うがい用の洗面器のような小さな器に吐き出します。

 

  食事をしている方の7~8割くらいが義歯(入れ歯)を装着していたので、その方たちは、いったん義歯をはずしてもらい、歯ブラシで残っている歯を磨いてからうがいをしてもらいます。

 

 義歯の種類も色々あります。僕が想像していた義歯は、全く歯がない人用の総入れ歯で、上下の歯が全てそろっているタイプのもの【THE 入れ歯】と言ったら言い過ぎでしょうか?

 

 その他に、差し歯や部分入れ歯などがあり、金属でつなぎ合せてるものや、歯がないところだけに入れ歯を装着できるように、ワイヤーでつなぎ合せているものもあります。

 しかもそのワイヤーは、結構先が尖っていたりして、義歯を取り外したり洗うときに、指に刺さったりすることもあります。こんな危険な形状のものを、口に入れて大丈夫なのだろうか?と思ったりしました。

 

 素材も様々で、歯茎の部分がプラスティック、金属、シリコン、金、チタンなどでできていたりします。これは想像ですが、素材によって、金額がずいぶんと違うのかな?と感じました。

 

 義歯をはずした時に気づいたのですが、義歯を装着しているときの表情と、外した時とでは、別人とまではいいませんが、ずいぶんと変わる方が多いことに気づきました。特に女性の患者さんは、口元がへこみ、少ししわが増え、かわいらしく?感じる方が多くいました。