やさしい介護学

12年間の介護職体験談と今伝えたいことを思いのままに綴ります。

介護職の初日出勤の出来事

          採用初日の出来事

 未経験でしたが、どうにか介護職員として働くことが決まったものの、一夜経って、本当に自分に勤まるのだろうかという期待というか不安でいっぱいでした。でも、やるからには腹をくくるしかありません。当然、いやなことや、辞めたくなるようなことが起こるだろうけど、【絶対1年間は根性で勤め上げよう】と、自分に言い聞かせ、心に誓いました。予想通り、本当に色々と大変なことがありましたが・・・。

 

 職場の環境について少し説明しておきます。僕が働くことになった施設は、老人介護保険施設に分類され、3階建てになっており、1階は外来とリハビリ室、2階は40床の医療病棟、3階は60床の介護病棟で構成されています。

 

 従業員は、ドクター、看護師、介護士、薬剤師、作業療法士理学療法士、レントゲン技師、医療事務員、栄養士など、総勢100人ほどいたと思います。

 

 出勤初日の午前中は、看護婦長によるオリエンテーションでした。当病院の設立当時のお話しから始まり、施設の説明や各フロアのスタッフへ自己紹介して回ったり、コンプライアンスに関する、入社に当たっての諸注意を聞いたりしました。その後、各新入社員の配属先が言い渡され、僕は3階の介護病棟で働くことになりました。 

          いよいよ現場で働くことに 

 午後から配属先の3階介護病棟に移り、まず、皆さんに自己紹介をしました。当日、出勤している介護職のスタッフは、7人いて、内男性スタッフが2人いました。たまたまなのか、女性スタッフは年配の方が多く、まるで女子ラグビー選手のような大柄な体格の方が多く、少しビビってしまいました。ちなみに男性は2人とも若くて小柄な細い体格の方でした。

  まずは、介護主任に付いて教えていただくことになり、その主任さんは年配の女性で、大柄な体格で、厚化粧で、笑顔が素敵な方でした。初日でまた未経験ということもあり、見学をすることがほとんどでした。しかし、そこで見たもの、聞いたことが衝撃の連続でした。

          初めてみる介護現場

 3階の介護病棟は、60床の患者さん(病棟なので、患者という呼び方になります)が入院しています。病室は4人部屋と2人部屋とがあり、ほとんどが4人部屋になっています。フロアの中央にナースステーション(詰所)があり、詰所に近い患者さんほど重篤な患者さんが入院していました。

 

          15時の夕食?で見た光景

 15時を過ぎたあたりでしょうか、看護師さんが慌ただしく、ベッド上で寝ている患者さんの真上にある、吊るし棒のようなものに、何か液体の入ったボトルをどんどん引っ掛けていくではありませんか。

 その後、患者さんのお腹から細い管が出てきて、それをよく見ると、その管は、お腹に埋め込まれており、先程上に引っ掛けたボトルにも管がついており、ボトルの管とお腹の管をつなぎ合わせ、注入している様子でした。

 そして患者さんに「〇〇さん、晩御飯ですよ!」と声をかけていました。晩御飯!!!??患者さんは何も言葉を発することなく、また意識があるかもわからないような状態で、全てを受け入れているように、そのボトルの液体は、体内に注入されていくのでした。 

           胃瘻という生命維持

 栄養剤を、直接胃に注入する行為を経管栄養(けいかんえいよう)といいます。この経験栄養を直接お腹に注入するために、お腹の辺りに穴をあけ、管を付けると、胃瘻(いろう)の出来上がりです。

 現在は、お腹から管を付けないボタンのような形状のものが多いと思います。また、鼻から管を通し、胃に栄養を注入するやり方もあります。

 その光景を見て、非常に違和感を感じました。ここで横たわっている患者さんは、幸せなのだろうか?本当に素朴な感情でした。もっと長生きしたいと思っている人はいるんだろうか?そのうち、生きるってどうゆうこと?死を迎えるってどうゆうこと?という疑問に変わっていきました。

 翌日以降も、いろんな衝撃的な光景を目にすることになるのでした。

 

          やさしい介護学

①胃瘻について

 現在、胃瘻をされている患者さんは、全国に約50万人いると言われています。内視鏡の手術によってお腹に小さな穴を作ります。PEG(ペグ)とも言います。その小さな穴を胃瘻と言い、取り付けられた器具を、胃瘻カテーテルと言います。

 認知症の方、誤嚥性肺炎を繰り返す方、食べ物が喉を通らない方など、口から栄養が取れない方に、直接胃に栄養を入れる方法を言います。

 

②経管栄養について

 口から食事が摂れない方や、口からの食事だけでは栄養が不十分なか方に、鼻(経鼻栄養法)や胃または腸に穴をあけ、チューブを挿入して、栄養剤を注入する方法です。